Typefullyとは?料金・機能と主要SNS予約ツール6製品の比較

濃紺の背景に「Typefullyとは?料金と主要ツール比較」と白文字で書かれたタイトル画像 生成AI

Typefullyは、1つの下書きをX・LinkedIn・Bluesky・Threads・Mastodonの5つへ配れる投稿ツールです。SNS運用の「書く」と「出す」をひとつの画面にまとめる、と考えると分かりやすいと思います。

この記事では、Typefullyの機能と料金を公式情報から整理し、Buffer・Publer・SocialDogなど同種のツール6製品と比較します。読み終えた時点で、自社がTypefullyを選ぶべきかどうかを判断できる状態を目指します。

結論を先に書きます。運用するアカウントのまとまりが1〜2個で、AI連携まで使いたいならTypefullyが有力です。Instagram・TikTokを含む運用なら、別のツールを選んでください。

記載内容は公式サイトと公式ヘルプの原文、および筆者が自社アカウントで実際に運用して確認した挙動にもとづきます(2026年7月26日時点)。

Typefullyとは、5つのSNSに投稿を配る執筆ツール

Typefullyは、テキスト投稿を主戦場とするSNS向けの執筆・予約投稿ツールです。公式サイトは自らを「X、LinkedIn、Bluesky、Threads向けのAI搭載・共同編集型ソーシャルメディアスケジューラー」と説明しています。

対応するSNSは5つです。公式の料金ページに並んでいるのは、X(旧Twitter)・Bluesky・LinkedIn・Threads・Mastodonです。Instagram・Facebook・TikTok・YouTubeは料金ページの対応一覧に載っていません。画像や動画が主役のSNSを運用の中心に置くなら、対応範囲を公式サイトで確認してください。

運営元はTypefully Inc.です。共同創業者はFabrizio Rinaldi氏とFrancesco Di Lorenzo氏の2名です。2022年10月には、Twitter共同創業者のEv Williams氏が出資したことを公式サイトで発表しています。公式サイトには「10,000+ customers」という導入数の記載があります。

使い方の流れは4段階です。下書きを1つ書き、投稿先のSNSを選び、予約枠に入れて、各SNSへ配信します。

下書きを1つ書く、投稿先を選ぶ、予約枠に入れる、各SNSへ配信の4段階を示した流れ図
図: Typefullyで投稿を出すまでの4段階

主な機能は「書く」「配る」「回す」の3種類

Typefullyの機能は、執筆支援・複数SNSへの配信・運用の自動化の3種類に分けられます。単なる予約投稿ツールではなく、書く工程そのものを支援する設計になっている点が特徴です。

実務で効く機能は次の6つです。なかでもAI連携は、他社にない強みになっています。

機能 何ができるか 実務での使いどころ
複数SNSへの同時投稿 1つの下書きに投稿先を指定し、5つのSNSへ同時に出す 同じ内容を各SNSへ貼り直す手作業がなくなる
予約枠(キュー) 曜日と時刻のスロットを登録し、下書きを順番に流す 投稿ごとに時刻を決める判断が不要になる
Thread Finisher 長い文章を投稿の単位に区切って整える Xの連続投稿(スレッド)を組み立てやすい
Auto-Plug/Auto-RT 反応が伸びた投稿に自動で追記や再投稿を行う 当たった投稿から資料請求などへ導線を足せる
チーム協業 コメント、@メンション、共有下書きリンク、Slack通知 公開前に社内で指摘を回せる。権限管理はBusiness以上
AI機能・エージェント連携 AI執筆、AIチャット、API、MCP(AIから操作する規格) ClaudeやChatGPTから下書きを作らせられる

Xの長文フォーマットを扱いたい場合は、通常の投稿とArticles(記事)の違いを先に押さえておくと選択を誤りません。フォーマットごとの向き不向きはX記事(Articles)とは?長文投稿のメリットと使い方を解説で整理しています。

料金を決めるのは「ソーシャルセット」という単位

Typefullyの料金を理解する鍵は「ソーシャルセット」という課金単位です。ここを取り違えると、想定の何倍もの月額になります。

ソーシャルセットは、公式ヘルプで「個人またはブランドのSNSアカウントの集まり」と定義されています。たとえば「代表個人のX・LinkedIn・Threads」で1セット、「会社公式のX・LinkedIn」で別の1セットという数え方です。有料プランの月額は、このセット1つあたりの金額です。

プランは4つあり、セット数と投稿数の上限が段階的に広がります。金額は公式料金ページの表示をそのまま引いています。

プラン 月額(年払い) 月額(月払い) セット数 投稿数 ユーザー数
Free $0 $0 1 15件/月 1
Pro $8/1セット $10/1セット 最大10 1,000件/月 1
Business $18/1セット $20/1セット 最大50 1,500件/月 無制限
Enterprise 個別見積 個別見積 個別 個別 個別

注意すべきは、セットを増やすと月額がそのまま倍数で増える点です。代表個人と会社公式の2セットをProで運用すれば、年払いでも月$16になります。筆者も自社でXアカウントを3つ運用しており、それぞれを1セットとして計3セットを1契約で管理しています。

2つのソーシャルセットを並べ、セットが増えるほど月額も積み上がることを示した図
図: ソーシャルセット単位の課金構造

無料プランの制約は投稿数です。Freeは1セット・1ユーザーで、投稿は月15件までです。週3回程度の発信なら試用できますが、毎日投稿する運用には足りません。

主要6ツールとの比較 — 課金単位が最大の違い

同種のツールを並べると、機能差より課金単位の差のほうが金額に効きます。「セット単位」「チャンネル単位」「ユーザー単位」のどれで課金されるかを最初に確認してください。

下の表では、同じ月額でも運用できる規模がまったく変わります。数値はいずれも各社の公式料金ページの表示です(2026年7月26日時点)。

ツール 最安の有料プラン 課金単位 無料プラン 対応SNS 特徴
Typefully $8/月(年払い) ソーシャルセット あり(月15件) テキスト系5 MCPを公式提供。執筆体験に強い
Buffer $5/月(年払い) チャンネル あり(3チャンネル) 11種類 Instagram・TikTokを含む最も広い対応
Publer $4/月(年払い) SNSアカウント あり(Xは対象外) 12種類 最安。ただし無料版ではXを接続できない
Hypefury $6/月 チャンネル なし(7日間試用) 4種類 フォロワー増加の自動化に特化
SocialDog 1,480円/月(年払い) プラン別の上限 あり 5種類 日本製。円建てで請求書払いに向く
Hootsuite $99/月(年払い) ユーザー なし(14日間試用) 10アカウント 承認フローを含む大規模組織向け
Postiz $29/月 プラン別の上限 なし(自前運用は無料) 30種類以上 オープンソース。自社サーバーに置ける

表から読み取れる差を3点に絞ります。

  • 対応SNSの幅はBufferが最も広い/Instagram・TikTok・Pinterestまで含むため、ビジュアル系の運用はここが基準になります
  • Typefullyはテキスト系5つに絞って深く作っている/スレッド執筆とAI連携が強く、対応SNSの数では勝負していません
  • Hootsuiteは価格帯が一桁違う/ユーザー単位の課金で月$99からのため、担当者が複数いる組織を前提にしています

Postizだけは性質が異なります。オープンソースのため、自分のサーバーに置く形なら無料で使えます。サーバーの構築と保守を自社で負担できるなら、費用は最も低く抑えられます。

最大の差別化はAI連携が無料プランから使える点

Typefullyを選ぶ最大の理由は、AIから直接操作できる仕組みが無料プランに含まれていることです。公式料金ページのFreeプランの機能一覧には「Agents, API, MCP」と明記されています。

MCPはModel Context Protocolの略で、AIに外部サービスを操作させるための共通規格です。APIは、プログラムから直接サービスを操作するための接続窓口を指します。Typefullyは公式ヘルプで「Typefully MCP Server」を提供しています。接続先としてClaude・ChatGPT・Cursor・Notionなどが挙げられています。接続はAPIキー方式で、設定画面からMCPサーバーのURLを取得して使います。ただしClaudeから接続する場合はClaude側でProまたはMaxプランが必要です。

TypefullyのIntegrations画面でClaude連携のMCPサーバーURLとAPIキーを設定する画面
TypefullyのMCP接続設定画面(出典: Typefully 公式ヘルプ

筆者は自社の3セットをTypefullyで運用しており、Claude経由の操作を実際に確認しました。確認できた挙動は次の3点です。

  • 下書きの自動作成/AIに指示すると下書きが作られ、投稿先SNSのオン・オフまで設定される
  • 予約枠の読み取り/登録済みのスロットを取得できる。筆者の設定は日本時間の7時・12時・20時の3枠だった
  • 公開後URLの取得/公開されるとSNSごとの投稿URLが返るため、実績の記録まで自動化できる

APIも同じ範囲を扱えます。下書き・キュー・メディア・タグ・Webhookのエンドポイントが公開されており、下書きの作成から公開通知の受け取りまで組めます。レート制限の具体値は公開されておらず、Businessプランで緩和されるという記載だけがあります。

ここで気をつけたいのは、AIに任せる範囲の設計です。下書きの生成まで自動化しても、公開の判断は人が持つべきだと考えています。AIにツールを操作させる形式の違いはAIにブラウザを操作させる4つの型 — 拡張機能とCLI/MCPの使い分けで整理しています。

AIに指示、MCP、下書きを自動作成、予約枠、各SNSへ投稿とつながるフロー図
図: MCPを介してAIに下書きを作らせる流れ

目的別の選び方 — 決め手は対応SNSと担当者数

選定は「どのSNSを使うか」と「担当者が何人いるか」の2軸でほぼ決まります。機能の細かい差は、この2つを満たしたあとの比較材料です。

用途別の推奨を表にまとめました。自社に近い行の推奨欄が、そのまま答えになります。

こういう会社・用途 推奨 理由
経営者が自分の言葉でXとLinkedInに発信する Typefully 1セットで足り、執筆支援とAI連携が効く
AIに下書きを作らせる運用を組みたい Typefully MCPとAPIが無料プランから使える
Instagram・TikTokを含めて運用する Buffer Typefullyは両方とも対応一覧にない
円建ての請求書払いで社内稟議を通したい SocialDog 日本製で価格表示が円。稟議書に載せやすい
担当者が2〜3人で、公開前に確認を挟みたい Typefully Business コメントとSlack通知、権限管理まで使える
担当者が5人以上で、正式な承認ルートが必須 Hootsuite 承認フローと権限管理が製品の中心にある
Xだけで、投稿を数日先に置きたいだけ ツールなし X純正の予約投稿で足りる(後述)

複数のツールを比べて選ぶ手順自体は、SNSツールに限りません。目的から逆算して候補を絞る進め方はAIコーディングツール徹底比較:Cursor、Windsurf、Cline、Devinでも同じ形で書いています。

導入前に確認すべき4つの制約

導入後に「思っていたのと違う」となる原因は、対応SNSと課金単位のどちらかに集まります。契約前に次の4点を確認してください。

よくある誤解 実際 対処
SNS予約にはツールが必要 Xの予約投稿は純正機能で無料。X Premiumも不要 X単独運用ならツールを入れない判断も持つ
主要SNSはひと通り使える Instagram・TikTokは料金ページの対応一覧にない 使うSNSを先に確定してから契約する
安いプランで複数ブランドを運用できる セットごとの課金なので、増えるほど月額が積み上がる 運用するブランド数で総額を先に試算する
無料プランで本番運用に移れる Freeは月15投稿まで。毎日投稿すると半月で尽きる 試用期間と割り切り、投稿頻度から必要プランを決める

データの取り扱いも確認しておいてください。TypefullyもBufferも海外事業者のサービスで、投稿内容は自社の外に置かれます。未公開の製品名や日付を下書きに入れる運用なら、社内規程との整合を先に確認するのが安全です。

料金と上限は変更される可能性があります。契約前に公式サイトで最新の条件を確認してください。

中小企業がSNS運用に組み込むときの考え方

ツール選定よりも先に決めるべきは「誰が最終確認をするか」です。生成AI導入支援の現場で見ていると、SNS運用が続かない原因はツールの機能不足ではなく、公開前の確認が誰の仕事か決まっていないことでした。

Typefullyが向くのは、経営者や事業責任者が自分の言葉で発信するケースです。1セットで足りるうえ、AIに下書きを作らせて本人が直すだけの形に落とし込めます。逆に、複数人でネタを持ち寄り承認を回す運用なら、Business以上か別ツールを検討してください。

最初の一歩は、無料プランで2週間だけ試すことです。月15投稿の枠は、週2〜3回の発信を2週間続けるのにちょうど足ります。そこで「毎週書けるか」を確認してから、有料プランとセット数を決めるのが無駄がありません。

自社だけで運用の型を作りにくい場合は、AI連携の設計から外部の伴走支援を使うのも選択肢になります。

まとめ

Typefullyは、X・LinkedIn・Bluesky・Threads・Mastodonの5つに投稿を配る執筆ツールです。料金はソーシャルセット単位で、Proは年払いで1セット月$8です。

他ツールとの最大の違いは、MCPとAPIが無料プランから使える点です。AIに下書きを作らせる運用を組みたいなら、現時点で有力な選択肢だと考えています。

一方で、Instagram・TikTokは対応一覧にありません。ビジュアル系を含む運用ならBuffer、円建ての請求書払いが必要ならSocialDogが現実的です。

次に取る行動は1つです。運用するSNSとブランド数を書き出し、無料プランで2週間試してください。そこで続けられると分かってから、必要なセット数だけ課金するのが最短です。

参考リンク

監修者

池田 智彦

池田 智彦 | 株式会社Spovisor 代表取締役

NTTドコモ・KDDIで通信業界に21年従事し、グローバル/国内市場で10以上の新規事業の立ち上げと、1,000万ユーザー規模サービスの開発・運用を主導。事業戦略から海外展開、エンジニアリングまで横断する経験を活かし、2023年6月に株式会社Spovisorを設立。現在はAI・アプリ開発、生成AIコンサル、AI駆動開発支援、AI顧問など、企業のDXを実装まで伴走する支援に取り組む。

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