動作確認用にダミーユーザーを大量に作成したいケースがあるかと思います。そのようなケースに是非、こちらの方法を試してもらえればと思います。
ポイントとなる部分にフォーカスして説明をしております。基本的なFlutterFlowの使い方等は割愛しておりますのでわかりにくい部分もあるかもしれませんがご容赦ください。
ゴールイメージ
以下のイメージのように追加したいダミーユーザーの数を入力し、ランダムなメールアドレスでユーザーを自動的に作成する機能を実装します。
わかりにくいですが、メールアドレスと名前の部分が自動的に書き換わりつつ、ユーザーが5名分作成されています。
以下の動画でも解説していますのでそちらもご参照ください。
実装手順
Page Stateの作成
- 最初に今回の処理で利用するPage Stateを作成します。
ページ全体を選び(ページの枠外をクリック)、Scaffold配下の右端のLocal Page State Variables > Add Fieldでフィールドを追加します。 - 今回は以下の4つを追加します。今は箱だけ準備しておきます。
- maxCount
- 作成する人数を設定
- currentCount
- 作成中の人数を表示。この数値がmaxCount未満の場合は繰り返してダミーユーザーを作成する。
- dammyEmail
- ダミーのEmailアドレス。ユーザー毎に別々のメールアドレスを格納する。
- dammyName
- ダミーのユーザー名。ユーザー毎に別々のユーザー名を格納する。
ページ作成
- 作成人数、メールアドレス、パスワード、確認用パスワード、名前を入力するText Fieldを準備します。
以下のようなイメージになります。
- パスワードは適当な値を入力しておいてください。
- メールと名前は先ほど作成したPage Stateの値を設定してください。
アクションを設定
ここまでで下準備は完成しています。あとはユーザーを追加するアクションを設定していくだけです。
- Buttonに対してアクションを設定します。
- アクションの全体像はこのような感じです。
順番に解説していきますね。
- 一つ目のアクションはPage Stateに設定したmaxCount、currentCountの値に値を設定します。
maxCountは画面に設置したText Form(作成人数)の値を設定します。
currentCountは0(ゼロ)を設定します。
- その下にLoop Actionを追加します。Add Loopを選ぶとLoopアクションの設定が可能となります。
今回は登録するユーザー数分、ユーザー作成処理を繰り返すのでLoopアクションの利用が必要になります。
- Loopアクションの一つ目はループを実行する条件になります。
- 以下のようにmaxCountの値がcurrentCountよりも大きければループ処理を繰り返す、という設定をしてください。
- 次のアクションとしてPage Stateの値(dammyEmail、dammyName)を更新します。
- dammyEmailはText Combinationを使ってランダムな数字を含めたeメールアドレスを作成します。
FlutterFlowでEmailを使ったアカウント作成時には同じEmailは利用不可なのでランダムな数字を使って別々のEmailアドレスを作成する処理にしています。 - dammyNameも同様にランダムな数字を使ってPage StateのdammyNameを更新しています。
- 次のアクションは先ほどPage Stateに設定したdammyEmailをText form(インプットフォーム)に設定します。そのためのアクションとしてSet Form Fieldがあります。
- 以下のようにdammyEmailの値をPage Stateに設定します。これで自動的にPage Stateの値がインプットフォームに入力されます。
- dammyNameも同様に設定します。
- 次に2秒間ウェイトさせています。(必要かどうかはわかりませんが念のため)
- Auth > Create Accountを使ってユーザーを作成します。
以下のようにAuth (Create Account)ではEmailを使ったアカウント作成(Auth ProviderにEmailを設定)を実施します。 - Email Field, Password Fieldは画面に設置してText Fieldをそれぞれ設定してください。
- アカウントを作成すると、Page StateのcurrentCountの値を一つ増やします。
- これでループ処理は完成です。指定した数まで自動的にユーザーを作成するようになります。
- 最後にShow Snack Barを使って完了を表示するようにしていますが、これは作成してもしなくても変わりありません。
これで指定した人数まで自動的にユーザーが作成されるようになります。
まとめ
アプリ開発時に便利なダミーユーザーを沢山作成する方法を紹介しました。
FlutterFlow(Firebase)のAuth機能を使ってユーザーを作成するため、他のデータを作成するのに比べてひと手間必要になりますが、今回の方法を使うと容易に作成が出来るのではないでしょうか。
画像の登録などは省略していますが、同じ画像であれば作成手順の中で設定することも可能です。
これが出来れば、他のデータの自動生成は楽にできるようになるかと思います。
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